固定パフォーマンス モード

リリース済み: Android 11(API レベル 30)

Android デバイスは、システムの負荷に応じて動的にクロックを変更できます。この動作は、使用時の電力の節約には適していますが、信頼できるパフォーマンス データを取得しにくくなる可能性があります。回帰を防ぐためにはコード フラグメントをどのくらいの速さで実行すればよいかや、最適化が繰り返し可能かどうかを判断する場合には、固定クロック速度でテストしないと、信頼できる結果を得ることができません。固定クロックを使用すると、要因である CPU 周波数を変更することなく、パフォーマンスの正確な A/B テストを実行できます。

固定パフォーマンス モードは、上限と下限での CPU クロックと GPU クロックを設定します。このモードを使用しても、コアの選択など、その他の動的なパフォーマンス動作が無効になることはありません。

固定パフォーマンス モードを有効にするには、次の adb コマンドを使用します。

adb shell cmd power set-fixed-performance-mode-enabled [true|false]

このモードはデバイスを温度的に持続可能な状態にするものではないため、固定パフォーマンス モードで実行しているデバイスでも過熱状態になることがあります。このため、ベンチマークを実行する場合は以下のことをおすすめします。

  • デバイスが熱的に持続可能な状態に戻るまで待ってから、実行を開始します。
  • テスト中にデバイスの温度状態をモニタリングし、ベンチマーク コードと温度イベントとの影響の違いを確認します。