jobb

jobb ツールを使用すると、暗号化した APK と暗号化していない APK の拡張ファイルを Opaque Binary Blob(OBB)形式でビルドできます。Android 2.3(API レベル 9)以上を搭載するデバイスで StorageManager を使用すると、これらの拡張ファイルをダウンロードしてアプリにマウントできます。OBB ファイルを使用すると、Android アプリに追加のファイル アセット(グラフィック、音声、動画など)を、アプリの APK ファイルとは別個に提供できます。拡張ファイルの使用について詳しくは、APK 拡張ファイルをご覧ください。

使用方法

jobb を実行する構文は次のとおりです。

jobb [-d <directory>][-o <filename>][-pn <package>][-pv <version>] \
     [-k <key>][-ov][-dump <filename>][-v][-about]

jobb ツールを使用して、OBB ファイルを作成したり、既存の OBB ファイルから内容を解凍したりできます。次のコマンドの例は、ソースファイルから OBB ファイルを作成するものです。

$ jobb -d /temp/assets/ -o my-app-assets.obb -k secret-key -pn com.my.app.package -pv 11

次の例では、既存の OBB ファイルの内容をダンプする方法を示します。

$ jobb -d /temp/obb-output/ -o my-app-assets.obb -k secret-key

オプション

以下の表に、jobb ツール用のコマンドライン オプションを示します。

オプション 説明
-d <directory> OBB ファイルを作成する場合の入力ディレクトリ、または既存のファイルを解凍する(-dump)場合の出力ディレクトリを設定します。OBB ファイルを作成すると、指定したディレクトリとそのすべてのサブディレクトリの内容が「jobb」に含まれます。
-o <filename> OBB ファイルのファイル名を指定します。OBB の作成時と、内容のダンプ時には、このパラメータは必須です。
-pn <package> OBB ファイルをマウントするアプリのパッケージ名を指定します。これは、アプリのマニフェストで指定した package の値に対応します。OBB ファイルの作成時に、このパラメータは必須です。
-pv <version> OBB ファイルをマウントできるアプリの最小バージョンを設定します。これは、アプリのマニフェスト内の android:versionCode の値に対応します。OBB ファイルの作成時に、このパラメータは必須です。
-k <key> 新しい OBB ファイルを暗号化するか、既存の暗号化された OBB ファイルを復号する場合のパスワードを指定します。
-ov 既存の OBB ファイル構造のオーバーレイとなる OBB ファイルを作成します。このオプションを指定すると、新しいパッケージの内容をそれまでのパッケージと同じ場所にマウントでき、以前に生成された OBB ファイルのパッチ バージョンを作成できます。オーバーレイ OBB ファイル内のファイルは、同じパスのファイルを置き換えます。
-dump <filename>

指定した OBB ファイルの内容を解凍します。このオプションを使用する際、-d <directory> パラメータを使って、内容を出力するディレクトリも指定する必要があります。

注: 既存の OBB ファイルをダンプする際、-d <directory> パラメータを省略すると、ファイル内のディレクトリのリストを取得できます。内容は解凍されません。

-v ツールの詳細出力を設定します。
-about jobb ツールについてバージョンとヘルプ情報を表示します。