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Android Studio の概要

Android Studio は Android アプリ開発用の公式な統合開発環境(IDE)で、IntelliJ IDEA がベースになっています。

IntelliJ の強力なコード エディタと開発ツールに加えて、Android アプリ作成の生産性を高めるさまざまな機能を利用できます。以下に一例をあげます。

このページでは、Android Studio の基本的な機能をご紹介します。 最新の変更の概要については、Android Studio リリースノートをご覧ください。

プロジェクトの構造

図 1. Android ビューのプロジェクト ファイル

Android Studio の各プロジェクトには、ソースコード ファイルとリソース ファイルを格納した 1 つ以上のモジュールが含まれています。 モジュールの種類は次のとおりです。

図 1 に示すように、Android Studio のデフォルトでは、ユーザーのプロジェクト ファイルは Android プロジェクト ビューに表示されます。 このビューはモジュールごとに整理され、プロジェクトの主なソース ファイルにすぐアクセスできるようになっています。すべてのビルドファイルは Gradle Scripts の下のトップレベルに表示され、アプリ モジュールにはそれぞれ次のフォルダが含まれています。

実際のディスク上の Android プロジェクト構造は、ここで示した階層化されていない構造とは異なります。 プロジェクトの実際のファイル構造を参照するには、[Project] ドロップダウンで [Project] を選択します(図 1 では [Android] と表示されています)。

アプリ開発のさまざまな側面に対応するために、プロジェクトのファイルの表示を次のようにカスタマイズすることができます。 たとえば、プロジェクトの [Problems] ビューを選択すると、レイアウト ファイルでタグをクローズする XML 要素の欠落など、コードや構文上に認識されているエラーがあるソースファイルへのリンクが表示されます。

図 2. 問題のあるレイアウト ファイルが示されている [Problems] ビュー内のプロジェクト ファイル

詳細については、プロジェクトの管理をご覧ください。

ユーザー インターフェース

Android Studio のメイン ウィンドウは、図 3 に示すようにいくつかの論理領域で構成されています。

図 3. Android Studio のメイン ウィンドウ

  1. ツールバーでは、アプリの実行、Android ツールの起動といった幅広い操作を実行できます。
  2. ナビゲーション バーは、プロジェクト内を移動したり編集するファイルを開くときに役立ちます。 [Project] ウィンドウよりもコンパクトに構成が表示されます。
  3. エディタ ウィンドウでコードを作成、編集します。 作業中のファイル形式に応じてエディタが変化します。 たとえば、レイアウト ファイルを表示するとエディタはレイアウト エディタになります。
  4. ツール ウィンドウでは、プロジェクト管理、検索、バージョン管理など、特定のタスクにアクセスでき、 各領域の展開または折りたたみが可能です。
  5. ステータスバーにはプロジェクトと IDE 自体のステータスのほか、警告やメッセージが表示されます。

ツールバーやツール ウィンドウを非表示にしたり移動したりして、メイン ウィンドウの構成を変更し、画面を広く使うこともできます。 IDE のほとんどの機能は、キーボード ショートカットを使ってアクセスすることもできます。

Shift キーを 2 回押すか、Android Studio ウィンドウの右上にある虫メガネをクリックすると、ソースコード、データベース、アクション、ユーザー インターフェースの要素などをいつでも検索できます。

この機能は、呼び出し方を忘れた IDE の特定の操作を見つけたいときに便利です。

ツール ウィンドウ

Android Studio にはプリセットされたパースペクティブはありません。作業状況に応じて自動的に関連するツール ウィンドウが表示されます。 デフォルトでは、アプリケーション ウィンドウの端のツール ウィンドウ バーに最も一般的なツール ウィンドウがピン留めされています。

キーボード ショートカットを使用してツール ウィンドウを開くこともできます。 最も一般的なウィンドウのショートカットを表 1 のリストに示します。

表 1. 便利なツール ウィンドウを開くキーボード ショートカット

ツール ウィンドウ Windows と Linux Mac
Project Alt+1 Command+1
Version Control Alt+9 Command+9
Run Shift Control+R
Debug Shift+F9 Control+D
Android Monitor Alt+6 Command+6
エディタに戻る Esc Esc
ツール ウィンドウをすべて非表示にする Control+Shift+F12 Command+Shift+F12

すべてのツールバー、ツール ウィンドウ、エディタのタブを非表示にするには、[View] > [Enter Distraction Free Mode] をクリックします。 この操作によって、Distraction Free Mode が有効になります。 Distraction Free Mode を終了するには、[View] > [Exit Distraction Free Mode] をクリックします。

Android Studio のほとんどのツール ウィンドウでは、Speed Search を使って検索およびフィルタ処理を実行できます。 Speed Search を使用するには、ツール ウィンドウを選択して検索クエリを入力します。

詳細については、キーボード ショートカットをご覧ください。

コード補完

Android Studio には 3 種類のコード補完機能があり、キーボード ショートカットを使ってアクセスできます。

表 2. コード補完のキーボード ショートカット

種類 説明 Windows と Linux Mac
基本的な補完 変数、型、メソッド、式など、基本的な候補を提示します。 基本的な補完を 2 回連続して呼び出すと、プライベート メンバやインポートされていない静的メンバなど、さらに多くの候補が表示されます。 Control+Space Control+Space
スマート補完 状況に応じた関連オプションを表示します。 スマート補完では、予測される型とデータフローを認識した上で候補が提示されます。 スマート補完を 2 回連続して呼び出すと、チェーンなど、さらに多くの候補が表示されます。 Control+Shift+Space Control+Shift+Space
文補完 不足している丸かっこ、角かっこ、波かっこ、書式などを追加して、現在作業中の文を補完します。 Control+Shift+Enter Shift+Command+Enter

Alt+Enter を押して、クイック修正および目的のアクションの表示を実行することもできます。

コード補完の詳細については、コード補完をご覧ください。

ナビゲーション

Android Studio のおすすめのナビゲーション方法をご紹介します。

2 回連続で呼び出すと、プロジェクト外部のクラスの検索結果が表示されます。

ファイルではなくフォルダを検索するには、式の末尾に / を付けます。

スタイルと書式

編集中、Android Studio はコードスタイル設定で指定された書式とスタイルを自動的に適用します。 プログラミング言語ごとに、このコードスタイル設定をカスタマイズすることができます。たとえばタブとインデント、スペース、改行と波かっこ、空行などの規則を指定できます。

コードスタイル設定をカスタマイズするには、[File] > [Settings] > [Editor] > [Code Style](Mac では [Android Studio] > [Preferences] > [Editor] > [Code Style])をクリックします。

作業中、IDE は自動的に書式を適用しますが、Control+Alt+L(Mac では Opt+Command+L)を押して、Reformat Code アクションを明示的に呼び出すこともできます。または、Control+Alt+I(Mac では Alt+Option+I)を押して、すべての行のオートインデントを実行できます。

図 4. 書式設定前のコード

図 5. 書式設定後のコード

バージョン管理の基本

Android Studio は、Git、GitHub、CVS、Mercurial、Subversion、Google Cloud Source Repositories など、さまざまなバージョン管理システム(VCS)をサポートしています。

アプリを Android Studio にインポートした後、Android Studio の VCS メニュー オプションから、目的のバージョン管理システムについて VCS サポートの有効化、レポジトリの作成、新しいファイルのバージョン管理へのインポート、その他のバージョン管理操作を実行できます。

  1. Android Studio の [VCS] メニューで、[Enable Version Control Integration] をクリックします。

  2. プルダウン メニューで、プロジェクトのルートと関連付けるバージョン管理システムを選択し、[OK] をクリックします。

選択したシステムに基づいて、VCS メニューにさまざまなバージョン管理オプションが表示されます。

注: [File] > [Settings] > [Version Control] メニュー オプションを使用して、バージョン管理設定を指定または変更することもできます。

Gradle ビルドシステム

Android Studio のビルドシステムは Gradle が基盤になっています。さらに、Android Plugin for Gradle が提供する Android 固有の機能も使用できます。

このビルドシステムは、Android Studio のメニューから統合ツールとして実行することも、コマンドラインから独自に実行することもできます。

次のようにビルドシステムの機能を使用できます。

柔軟性の高い Gradle の採用によって、アプリの中核的なソースファイルに手を加えることなく、上記のすべてを実行できます。 Android Studio のビルドファイルは build.gradle という名前の 書式なしテキスト ファイルで、Groovy の構文を使用します。ビルドの構成には、Android plugin for Gradle で提供される要素を使用します。 各プロジェクトには、プロジェクト全体のビルドファイルがトップレベルに 1 つ、モジュールレベルのビルドファイルがモジュールごとに存在します。

既存のプロジェクトをインポートすると、Android Studio は必要なビルドファイルを自動的に生成します。

ビルドシステムとその構成方法の詳細については、 ビルドの構成をご覧ください。

ビルド バリアント

ビルドシステムを使うと、1 つのプロジェクトから同じアプリの異なるバージョンを作成できます。 アプリの無料版と有料版を作成したり、Google Play で端末の構成ごとに複数の APK を配信する必要がある場合に便利です。

ビルド バリアントの構成の詳細については、 Gradle のビルドの構成をご覧ください。

APK の分割

APK の分割によって、画面密度や ABI に応じて複数の APK を効率よく作成できます。 たとえば、アプリの hdpi バージョンと mdpi バージョンを個別に作成した場合、それらを 1 つのバリアントと見なすことができ、テストアプリ、javac、dx、ProGuard の設定を共有できます。

APK の分割の使用法については、APK の分割をご覧ください。

リソース圧縮

Android Studio のリソース圧縮機能は、パッケージ化されたアプリとライブラリの依存関係から使用されていないリソースを自動的に削除します。 たとえば、アプリが Google Play サービス を使用して Google ドライブ機能にアクセスしており、現在 Google Sign-In を使用していない場合、リソース圧縮によって SignInButton ボタン用の各種のドローアブル アセットが削除されます。

注: リソース圧縮は、ProGuard などのコード圧縮ツールと連携して動作します。

コードとリソースの圧縮の詳細については、コードとリソースの圧縮をご覧ください。

依存関係の管理

プロジェクトの依存関係は、build.gradle ファイルで名前を指定して設定します。 Gradle が依存関係を調べて、ビルドで利用できるようにします。 build.gradle ファイルでは、モジュールの依存関係、リモート バイナリの依存関係、ローカル バイナリの依存関係を宣言できます。 Android Studio はデフォルトで、Maven Central Repository を使用するようにプロジェクトを構成します (この構成は、プロジェクトのトップレベルにあるビルドファイルに含まれています)。 依存関係の構成の詳細については、ビルド バリアントの構成をご覧ください。

デバッグとプロファイル ツール

Android Studio では、インライン デバッグやパフォーマンス分析ツールを使用したコードのデバッグとパフォーマンス改善が可能です。

インライン デバッグ

インライン デバッグを使用すると、Debugger ビューでリファレンス、式、変数の値をインラインで確認できるため、コード全般に対する操作性が向上します。

インライン デバッグでは、次のような情報を利用できます。

図 6. インライン変数値

インライン デバッグを有効にするには、[Debug] ウィンドウで [Settings] をクリックし、[Show Values Inline] チェックボックスをオンにします。

パフォーマンスのモニタリング

Android Studio のパフォーマンスのモニタリングを使用すると、アプリのメモリおよび CPU の使用率を容易にトラッキングできるほか、割り当てが解除されたオブジェクトの検出、メモリリークの特定、グラフィックのパフォーマンスの最適化、ネットワーク リクエストの分析が可能です。

端末またはエミュレータでアプリを実行中に、[Android Monitor] ツール ウィンドウを開き、[Monitors] タブをクリックします。

パフォーマンスのモニタリングの詳細については、Android Monitorをご覧ください。

ヒープダンプ

Android Studio でメモリの使用率を監視しながら、同時にガベージ コレクションを開始したり、Java ヒープを Android 固有の HPROF バイナリ形式のファイルのヒープ スナップショットにダンプすることができます。

HPROF ビューアは、クラス、各クラスのインスタンス、参照ツリーを表示します。これは、メモリ使用率の追跡やメモリリークの特定に役立ちます。

ヒープ ダンプの使い方の詳細については、 Java ヒープのダンプおよび分析をご覧ください。

Allocation Tracker

Android Studio では、メモリ使用量を監視する際にメモリ割り当てのトラッキングを行うことができます。 メモリ割り当てのトラッキングを行うと、あるアクションを実行する際にどのオブジェクトが割り当てられるかを監視することができます。 この割り当てを知ることによって、そのアクションに関連するメソッド呼び出しを調整して、アプリのパフォーマンスやメモリの使用を最適化できます。

割り当てのトラッキングと分析の詳細については、Allocation Tracker をご覧ください。

データファイルへのアクセス

SystracelogcatTraceview などの Android SDK ツールによって、アプリの詳細分析に使用できるパフォーマンス データやデバッグデータが生成されます。

生成された利用可能なデータファイルを表示するには、[Captures] ツール ウィンドウを開きます。 生成されたファイルの一覧で目的のファイルをダブルクリックすると、データを参照できます。

.hprof ファイルを右クリックすると、標準の .hprof ファイル形式に変換できます。

コード インスペクション

プログラムをコンパイルするたびに、Android Studio は構成済みの lint およびその他の IDE インスペクションを自動的に実行するため、コードの構造上の品質に関する問題を容易に特定して修正できます。

lint ツールは、Android プロジェクトのソースファイルをチェックして、潜在的なバグのほか、正確性、セキュリティ、パフォーマンス、ユーザビリティ、アクセシビリティ、国際化について最適化するための改善点を見つけます。

図 7. Android Studio での lint インスペクションの結果

lint のチェックに加えて、Android Studio では IntelliJ コード インスペクションを実行し、アノテーションを検証してコーディングのワークフローを効率化できます。

詳細については、lint によるコードの改善lint ツールをご覧ください。

Android Studio でのアノテーション

Android Studio は、null ポインター例外やリソースタイプの不一致などのデバッグに役立つ変数、パラメータ、戻り値へのアノテーションをサポートしています。

Support-Annotations ライブラリは、Android SDK Manager の Android Support Repository に格納されているため、Android Studio で使用することができます。 Android Studio は、コード インスペクションを行う際に設定されたアノテーションの検証を行います。

Android のアノテーションの詳細については、 アノテーションによるコード インスペクションの改善をご覧ください。

ログ メッセージ

Android Studio でアプリをビルドして実行する際、ウィンドウの下部にある [Android Monitor] をクリックすると、adb 出力と端末のログ メッセージ(logcat)を閲覧できます。

Android Device Monitor でアプリをデバッグする場合は、[Tools] > [Android] > [Android Device Monitor] をクリックして Device Monitor を起動します。

Debug Monitor には、アプリのプロファイリングや、端末の動作管理などに使用できる DDMS ツールのフルセットがあります。

また、レイアウトの最適化に役立つ Hierarchy Viewer ツールも含まれています。

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