ウォッチフェイスの追加機能をウォッチフェイスに追加する

ウォッチフェイスの追加機能(以下、「追加機能」と表記)は、データソースからのデータを表示します。Watch Face Format を使用すると、データソースを選択して基になるデータを取得できます。これにより、データを取得するコードを作成しなくても、ウォッチフェイスに時刻以外の情報を表示できます。

Watch Face Format を使用する

Complication 要素を使用すると、1 つのウォッチフェイス内に最大 8 つのウォッチフェイスの追加機能を定義できます。この要素を使用すると、ウォッチフェイスの追加機能が表示される場所も定義できます。

詳しくは、GitHub の WatchFaceFormat のサンプルをご覧ください。

タイプと項目

次の表に、ComplicationData オブジェクトのタイプと項目を示します。ウォッチフェイスが追加機能のタイプで無効な項目をリクエストすると、その項目のデフォルト値が返されます。たとえば、ウォッチフェイスが SHORT_TEXT タイプの LONG_TEXT フィールドにアクセスしようとすると、LONG_TEXT フィールドのデフォルト値である null が返されます。省略可能な項目は表示されるとは限りません。





タイプ 必須項目 省略可能項目
SHORT_TEXT 短いテキスト アイコン
焼き付き防止アイコン
短いタイトル
コンテンツの説明

アイコンと短いタイトルの両方を指定した場合は、いずれか 1 つのみが表示されます。
MONOCHROMATIC_IMAGE モノクロ画像
焼き付き防止アイコン
コンテンツの説明

テキストが不要な場合に使用します。アイコンは単色であると想定され、ウォッチフェイスによって着色される場合があります。
RANGED_VALUE
最小値
最大値
モノクロ画像
焼き付き防止アイコン
短いテキスト
短いタイトル
色傾斜
動的な値
コンテンツの説明

独自の進行状況バーを描画する場合は、isRangedValueProgressHidden() メソッドを使用して、ComplicationDrawable クラスが提供する進行状況バーを非表示にできます。
GOAL_PROGRESS
目標値
モノクロ画像
焼き付き防止アイコン
短いテキスト
短いタイトル
色傾斜
動的な値
コンテンツの説明

GOAL_PROGRESS は、値がゼロから始まり目標値を超えてもよい歩数などを対象としています。
LONG_TEXT 長いテキスト
長いタイトル
モノクロ画像
焼き付き防止アイコン
小さい画像
コンテンツの説明
長いタイトルを指定した場合は、それが表示されます。
SMALL_IMAGE 小さい画像
コンテンツの説明
小さい画像のスタイルは、写真スタイルまたはアイコン スタイルのいずれかです。写真スタイルは、スペースを埋めることが想定され、トリミングが可能です。アイコン スタイルは、トリミングが不可能で、パディングが可能です。 画像は可変であるため、焼き付き防止または低ビットの常に画面表示モードが有効なデバイスでは、常に画面表示モードでの表示に適さない画像が表示されることがあります。焼き付き防止または低ビットの常に画面表示モードが有効になっている場合、ウォッチフェイスは安全な焼き付き防止の小さい画像を使用する場合があります。それ以外の場合、画像が適切かどうかをウォッチフェイスが判断することは難しいため、画像は表示されません。
LARGE_IMAGE 大きい画像
コンテンツの説明
この画像は、ウォッチフェイス全体に表示できる十分な大きさがあるものです。 画像は可変であるため、焼き付き防止または低ビットの常に画面表示モードが有効なデバイスでは、常に画面表示モードでの表示に適さない画像が表示されることがあります。焼き付き防止または低ビットの常に画面表示モードが有効になっている場合、画像が表示に適しているかどうかをウォッチフェイスが判断することは難しいため、常に画面表示モードで画像は表示されません。
WEIGHTED_ELEMENTS 要素リスト
モノクロ画像
焼き付き防止アイコン
短いテキスト
短いタイトル
コンテンツの説明
各要素は色と太さ(0 より大きい値)で構成されます。レンダリングされた要素のサイズは、その太さに比例している必要があります。 太さを特定の値に合計する必要はありません。 ウォッチフェイスでは WEIGHTED_ELEMENTS の色を変更できます。

次の表は、ウォッチフェイスの追加機能用スロットに送信できる空のデータ用の追加機能のタイプについて説明しています。これらのタイプには項目がないため、サポートされるタイプのリストに含める必要がありません。ウォッチフェイスは、これらのタイプから、次の 3 つのケースを判別できます。

  • ソースが選択されていない場合
  • ユーザーがスロットに「空」を選択している場合
  • 送信するデータがソースにない場合

ソースは、更新リクエストに対して TYPE_EMPTY を送信できません。代わりに TYPE_NO_DATA を送信してください。

追加機能のタイプ 説明
TYPE_NOT_CONFIGURED 追加機能がアクティベートされているが、ユーザーがソースを選択しておらず、デフォルトが設定されていない場合に、システムから送信されます。

ソースからは送信できません。

TYPE_EMPTY 追加機能がアクティベートされていて、ユーザーがソースでなく「空」を選択した場合、またはウォッチフェイスがソースを選択しておらず、デフォルトとしてこの追加機能タイプが設定されている場合に、システムから送信されます。

ソースからは送信できません。

TYPE_NO_DATA ソースを持つ追加機能がアクティベートされて、ソースから実際のデータを受け取る前に追加機能がクリアされると、システムから送信されます。

ソースに実際の送信データがない場合は、ソースから送信できます。

ほとんどのデータソースには Watch Face Format が必要です

Wear OS の今後のリリースでウォッチフェイスの追加機能の表示を維持するには、Watch Face Format を使用する必要があります。ウォッチフェイスで Jetpack ウォッチフェイス ライブラリまたはウェアラブル サポート ライブラリを使用している場合は、新しいバージョンの Wear OS では、ウォッチフェイスの追加機能にほとんどのデータソースのデータが表示されなくなります。

Watch Face Format を使用しないウォッチフェイスの追加機能の表示を完全に維持するには、ウォッチフェイスの追加機能のスロットで次のいずれかのデータソースを使用する必要があります。

デバイス メーカーによっては、Watch Face Format を使用しないウォッチフェイスで、ウォッチフェイスの追加機能のソースがいくつか表示される場合があります。