Microsoft Visual Studio でゲームを開発する

Android Game Development Extension(AGDE)を使用すると、Visual Studio プロジェクトのプラットフォームに Android をターゲットとして指定できます。AGDE は、プロジェクト管理からビルド、デバッグ、プロファイリングまで、開発アクティビティを幅広くサポートしています。

主に Windows で開発を行い、Microsoft Visual Studio を使用して C または C++ コードを記述する場合は、AGDE が最適です。別のツールを使用して C または C++ コードを記述する場合は、Android Studio を使用して Android 向けの開発を行います。

AGDE は Android Game Development Kit の一部です。Android Game Development Kit には、Android での優れたゲームの作成をサポートするライブラリとツールが用意されています。Android Game Development Kit のライブラリは AGDE プロジェクトと互換性があります。Android Graphics Inspector などのツールを使用すると、最適なパフォーマンスが得られるようにゲームを調整できます。

Visual Studio で Android をターゲットにする

AGDE を使用することで、Visual Studio にプラットフォーム ターゲットとして Android が追加されます。これにより、既存のマルチプラットフォーム Visual Studio ゲーム プロジェクトで Android を新しいプラットフォームとしてすばやく統合できます。Visual Studio の IntelliSense 機能は AGDE と互換性があります。現在の Android CPU アーキテクチャはすべてサポートされています(ARM と Intel、32 ビットと 64 ビット)。

Visual Studio でのビルド

AGDE は MSBuild と統合され、Android 用の C++ コードのコンパイルとリンクが可能になります。Android NDK は、コンパイラとビルド ツールチェーンを提供するために使用されます。特定の依存関係を持つデベロッパー向けに、AGDE は複数のバージョンの NDK と互換性があります。プロジェクトのビルド設定は、標準の Visual Studio プロパティ システムを使用して設定します。AGDE は Incredibuild と互換性があるため、デベロッパーは Android 用にコンパイルする際に既存の分散ビルド インフラストラクチャを使用してビルド時間を短縮できます。

Visual Studio でのデバッグ

AGDE では、デプロイ、実行、デバッグがエミュレータと実機の両方に対応しています。デバッガは、すでに実行中のプロセスにアタッチすることもできます。AGDE は、デバッグをサポートするため、LLDB との間を仲介します。AGDE により、デバッグ セッションが Visual Studio 内で実行され、ブレークポイント、トレース、変数検査に標準インターフェースが使用されます。その他にも、メモリとレジスタの表示、ネイティブ コードの逆アセンブルの機能があります。LLDB シェル機能は、Visual Studio コマンド ウィンドウから利用できます。4.26.1 以降を使用している Unreal Engine デベロッパーは、AGDE を使用して Android 上でデバッグができます。

Visual Studio でのプロファイル

AGDE は、スタンドアロン版の Android Studio Profiler と統合されています。このプロファイラは、Visual Studio から起動して実行中のゲーム セッションにアタッチできます。Android Studio Profiler は、CPU、メモリ、ネットワーク、電力の使用統計情報をリアルタイムで表示します。

要件

AGDE には、以下のソフトウェアがインストールされ、Microsoft Windows を搭載した Intel または AMD の PC が必要です。

  • .NET Core SDK 2.2
  • Android Studio 3.5 以降
  • Visual Studio 2017(15.4.0 以降)または Visual Studio 2019(16.0.0 以降)

詳細情報

(ダウンロード リンク) (AGDE ガイドへのリンク)