Android 11 には、アプリを拡張するためのさまざまな方法が用意されています。Android 11 では、バッテリー駆動時間とセキュリティを向上させ、ユーザーのプライバシーを強化するための動作変更も行われています。動作変更の中には、Android 11 をターゲットとするアプリにのみ影響するものと、アプリの targetSDKVersion
に関係なく、Android 11 デバイス上で稼働するすべてのアプリに影響するものがあります。
Android 11 の API を使用して開発し、Android 11 の動作変更でアプリをテストするには、このページの手順に沿って Android Studio で Android 11 SDK を設定し、Android 11 でアプリをビルドして実行します。
Android Studio を入手する
Android 11 SDK には、一部の以前のバージョンの Android Studio と互換性のない変更が含まれています。Android 11 SDK で最適な開発エクスペリエンスを得るには、Android Studio 4.2 以降を使用してください。
Android Studio 3.3 以上を使用して Android 11 アプリをコンパイル、テストできますが、Android 11 SDK の使用時に、Gradle の同期に失敗したり、古い依存関係に関する警告が表示されたりすることがあります。なお、Android Studio は複数のバージョンを一緒にインストールできるので、Android Studio の既存のバージョンをインストールしたままにしておくことができます。
Android 11 SDK を入手する
Android Studio をインストールして開いたら、次の手順で Android 11 SDK をインストールします。
- [Tools] > [SDK Manager] をクリックします。
- [SDK Platforms] タブで [Android 11.0 (R")] セクションを開き、[Android SDK Platform 30] パッケージを選択します。
- [SDK Tools] タブで [Android SDK Build-Tools 34] セクションを開き、最新の
30.x.x
バージョンを選択します。 - [Apply] > [OK] をクリックして、選択したパッケージをダウンロードしてインストールします。
ビルド構成を更新する
Android 11 をターゲットとするようにアプリのビルド構成を変更すると、アプリが Android 11 API にアクセスできるようになり、Android 11 の完全なサポートを追加する際に、アプリの互換性を完全にテストできます。そのためには、モジュール レベルの build.gradle
ファイルを開き、compileSdkVersion
と targetSdkVersion
を更新します。
Groovy
android { compileSdkVersion 30 defaultConfig { targetSdkVersion 30 } ... }
Kotlin
android { compileSdkVersion(30) defaultConfig { targetSdkVersion(30) } ... }
アプリに影響する可能性のある Android 11 の変更点を確認し、テストを開始する方法については、以下のページをお読みください。
- すべてのアプリに影響する Android 11 の動作変更
- Android 11 をターゲットとするアプリに影響する Android 11 の動作変更
- Android 11 のプライバシーに関する変更点
Android 11 で利用できる新しい API について詳しくは、Android 11 の機能と API の概要をご覧ください。