カスタム イベントを定義する

システム トレースでは、システムレベルでのみプロセスに関する情報が表示されるため、アプリまたはゲームのどのメソッドが、ある時点でシステム イベントに対して実行されていたかを特定するのが困難な場合があります。

Jetpack には、コードの特定のセクションにラベルを付けるために使用できるトレース API が用意されています。この情報は、その後、デバイスでキャプチャされたトレースで報告されます。Macrobenchmark は、カスタム トレース ポイントを使用してトレースを自動的にキャプチャします。

systrace コマンドライン ツールを使用してトレースをキャプチャする場合は、-a オプションが必要です。このオプションを使用しない場合、アプリのメソッドはシステム トレース レポートに表示されません。

Kotlin

class MyAdapter : RecyclerView.Adapter<MyViewHolder>() {
    override fun onCreateViewHolder(parent: ViewGroup,
            viewType: Int): MyViewHolder {
        trace("MyAdapter.onCreateViewHolder") {
            MyViewHolder.newInstance(parent)
        }
    }

    override fun onBindViewHolder(holder: MyViewHolder, position: Int) {
        trace("MyAdapter.onBindViewHolder") {
            trace("MyAdapter.queryDatabase")
                val rowItem = queryDatabase(position)
                dataset.add(rowItem)
            }
            holder.bind(dataset[position])
        }
    }
}

Java

public class MyAdapter extends RecyclerView.Adapter<MyViewHolder> {
    @NonNull
    @Override
    public MyViewHolder onCreateViewHolder(@NonNull ViewGroup parent, int viewType) {
        return TraceKt.trace(
            "MyAdapter.onCreateViewHolder",
            () -> MyViewHolder.newInstance(parent)
        );
    }

    @Override
    public void onBindViewHolder(@NonNull MyViewHolder holder, int position) {
        TraceKt.trace(
            "MyAdapter.onBindViewHolder",
            () -> {
                TraceKt.trace(
                    "MyAdapter.queryDatabase",
                    () -> {
                        Item rowItem = queryDatabase(position);
                        dataset.add(rowItem);
                    }
                );
            }
        );
    }
}

Java コードであっても、Kotlin 拡張関数を使用することをおすすめします。この関数は、ラムダが完了すると自動的にトレースを終了します。これにより、トレースの終了を忘れるリスクがなくなります。

また、カスタム トレース イベントに NDK API を使用することもできます。ネイティブ コードでこの API を使用する方法については、ネイティブ コードのカスタム トレース イベントをご覧ください。