Android 5.1 API

API レベル: 22

Android 5.1(LOLLIPOP_MR1)は Lollipop リリースからのアップデートで、ユーザーおよびアプリのデベロッパーに新しい機能を提供します。このドキュメントでは、いくつかの注目すべき API の概要について説明します。

新しいプラットフォーム機能の概要については、Android Lollipop の特長をご覧ください。

対象 API レベルのアップデート

Android 5.1 向けのアプリの作成を開始するには、SDK Manager を使用して Android 5.1 SDK プラットフォームとシステム イメージをダウンロードします。次に、アプリの開発プロジェクトの設定で、targetSdkVersion"22" に設定します。Android 5.1 システム イメージにアプリをインストールし、テストした後、この変更を加えたアップデート済みのアプリを公開します。

Android 5.1 API を使用しながら旧バージョンも同時にサポートするには、minSdkVersion でサポートされていない API を実行する前に、システムの API レベルをチェックする条件をコードに追加します。下位互換性の維持については、異なるプラットフォーム バージョンのサポートをご覧ください。

API レベルの仕組みについては、API レベルとはをご覧ください。

マルチ SIM カードのサポート

Android 5.1 では、携帯通信会社の SIM カードを同時に複数使用できるようになりました。この機能により、SIM カードスロットを 2 つ以上搭載した端末で、追加の SIM をアクティベートして使用できます。

SubscriptionManager クラスを使用して、現在のネットワークで端末がローミング中と見なされているかどうかなど、現在アクティブな SIM に関する情報にアクセスできます。この情報は、アプリのデータ アクセスを制限したいデベロッパーや、データ通信料を抑えたい端末のユーザーに有用です。端末の現在のネットワーク接続が変更されたときに、アプリで通知を受け取ることができます。そのためには、READ_PHONE_STATE パーミッションをリクエストして、SubscriptionManager オブジェクトの SubscriptionManager.OnSubscriptionsChangedListener を設定します。

廃止された HTTP クラス

Android 5.1 では、org.apache.http クラスと android.net.http.AndroidHttpClient クラスが廃止されました。これらのクラスのメンテナンスは終了したため、これらの API を使用しているアプリのコードを速やかに URLConnection クラスに移行する必要があります。

携帯通信会社のサービス

Android 5.1 では、Android 端末で携帯通信会社のプロビジョニング タスクを実行できるアプリを、携帯通信会社のサービス プロバイダ側で作成できるようサポートが追加されています。これらの API を使用すると安全かつ柔軟に携帯通信会社が開発したアプリでプロビジョニング タスクを実行でき、Google Play からアプリを配信できます。これらの機能を使用するアプリは、端末のユニバーサル IC カード(UICC)の証明書と一致する証明書による署名が必要です。

携帯通信会社のサービス向けの API は、TelephonyManager クラス、SmsManager クラス、新しい CarrierMessagingService クラスに追加されました。アプリからこれらの API へのアクセスを確認するには、hasCarrierPrivileges() メソッドを呼び出します。アクセス権のないアプリがこれらの API を呼び出すと、SecurityException が返されます。