ダークテーマを導入しアプリ継続率を 10% 以上高めた LIFULL

株式会社 LIFULL は、LIFULL HOME'S のウェブサイトとアプリを通じて、日本と世界の 57 か国で不動産データベース サービスを提供しています。「世界最高のライフイベント データベースとソリューションを提供する企業になる」ことを理念とする同社は、LIFULL HOME'S アプリにダークテーマを追加することで、ユーザーのコンバージョンとアプリ継続率の向上を図りました。

ライトテーマを使用した LIFULL アプリの例 ダークテーマを使用した LIFULL アプリの例

LIFULL の取り組み

LIFULL は、同社の経営に関わる役職者、意思決定者、エンジニアに限らず、新しいテクノロジーの採用を積極的に行っています。アプリにダークテーマを導入するアイデアは、エンジニアが発案し、Android API と Android Studio のプレビュー モードを使用して、短期間でテスト環境を実装。続いてダークテーマを導入したアプリのユーザビリティについてマテリアル デザイン リソースのカラーツールを活用してデザイナーが検証を行いました。このツールを使用すると、開発時にすべての UI テキストの表示をテストできます。

LIFULL は、アイコンなどのリソースに SVG を多用しています。SVG を使用すると、ダークテーマに対応するために必要な色の変更を簡単に処理できるため、ダークテーマ導入に際して必要な作業はグラフィックを定義する XML の調整のみでした。

結果

ライトテーマを使用した LIFULL アプリの例

ダークテーマを導入した当初の目的は、LIFULL が新しいテクノロジーに速やかに対応できることを対外的に示すとともに、夜間でもアプリを快適に使用できる機能を提供してユーザーのデジタル環境をより健康的なものとすることでした。ところがテストの結果、ダークテーマを使用するユーザーのアプリ継続率が 10% 以上、向上することがわかりました。なお、リリース後は新規登録ユーザーの 21% がダークテーマを利用しています。

また、LIFULL HOME’S のアプリを 1 年を通じて高い頻度で使用しているユーザーも、夜間によくアプリを使用していることが明らかになりました。

リリース後の 9 か月で、LIFULL はいくつかの課題を発見しました。主な課題は、ダークテーマの切り替えを許可したユーザーの全体数に対して、夜間のダークテーマ利用率が許可率よりも低いことでした。昼間のアプリ利用中にダークテーマの切り替えを選択しなかったユーザーが、夜間で利用開始するきっかけがなかったため、夜間にアプリを起動した時にライトテーマからダークテーマに切り替えるように促すポップアップ メッセージを追加。この変更によってダークテーマの使用が増加し、既存ユーザーも新規ユーザーもより頻繁にアプリを使用するようになりました。

ダークテーマ導入のメリット

Android のユーザー補助機能をサポートすることは、Android 開発の重要なミッションです。Android 10 以上のバージョンでは、Android のシステム UI と、デバイスで実行されるアプリの両方で利用できるダークテーマを提供しています。ダークテーマを導入すると、デバイスのバッテリー消費量を大幅に削減できます。また、視力の弱いユーザーや、明るい光に敏感なユーザーはディスプレイ表示が見えやすくなり、また、照明が暗い場合は、すべてのユーザーにとってデバイスが使いやすくなります。アプリへのダークテーマの導入や活用方法については、Android デベロッパー向けドキュメントをご覧ください。